古唐津を学び
斑唐津の名人に
岸岳の山すそ、古窯跡が点在する北波多稗田で三里窯を主催するのが浜本洋好氏。1938年に唐津市で生まれ、高校卒業後10年間ほどは市内の土木建築会社で働いていました。その間、骨董好きの知人の縁で唐津焼の魅力に引き込まれ、いつしか自身も修行の道へ。恵日窯、大杉皿屋窯で13年間の修行の後、独立して窯を築きました。 その際に造ったのが400年前の古唐津と同じ「割竹式」の登り窯。火の回りが速く扱いが難しい反面、強く速い炎により初期唐津に近い焼き色が出せるといいます。ただ職人として
唐津を伝えたい
浜本氏の用いる藁灰釉は、一般的な水稲ではなく、わざわざ釉薬のために作ってもらった昔の品種のもち米から作られます。 そうして土も釉薬も登り窯も、自らの目で選び、手間を費やして作る浜本氏の焼物はやはり本物。窯出しの日はどこから聞きつけたのかバイヤーや愛好家が集まり、次々と売れていくそうです。